戸隠神社 ってどんな神社?2000年以上の歴史を持つ神社
「 戸隠神社 (とがくし じんじゃ)」は長野県長野市にある神社です。
神社の歴史は古く、創建は孝元天皇5年(紀元前210年)頃といわれています。一説では、さらに古いとも言われています。
また、奈良時代に編纂された日本最古の歴史書である『古事記』や『日本書紀』にも当神社は登場し、日本神話に登場する天照大神の「岩戸隠れ伝説」に関わりがある神社でもあります。
平安時代後期には神仏習合により戸隠山観修院顕光寺という名で知られるようになり、さらには戸隠十三谷三千坊(とがくし じゅうさんごく さんぜんぼう)として比叡山、高野山と共に修験道場の「三千坊三山」に数えられました。
江戸時代には徳川家康から寺社領を安堵され、さらには徳川将軍家の菩提寺でもあった寛永寺の末寺になりました。
明治時代に入ると神仏分離によって寺が離れ神社となりました。
この際、僧侶は神官となったほか仏像などは戸隠周辺の寺院などに移されたといわれています。
神話「岩戸隠れ伝説」、境内には神話に登場する神々を祀る
戸隠神社 は日本神話の「岩戸隠れ伝説」に深く関わりがある神社として有名です。
この神話は、天照大神が「天の岩屋戸」という岩屋に隠れ世界が闇となった際に、困った神々が踊りや歌で天照大神を岩屋から出し、世界に光を戻したという内容です。
そして、当神社にはこの神話で天照大神を岩屋から出した神々が祀られています(神話に登場しない神「九頭龍大神」も祀られています)。
※祀られている神々
・「天手力雄命(あめのたぢからおのみこと)」岩屋を開いて天照大神を導いた神。
・「天八意思兼命(あめのやごころおもいかねのみこと)」歌や踊りをすることを考えた神。
・「天表晴命(あめのうわはる)」天八意思兼命の御子神(子に当たる神)。
・「天鈿女命(あめのうずめのみこと)」岩屋の前で舞を舞った神。
当神社の御神体である「戸隠山」は、天照大神が隠れ、天手刀雄命が下界へ投げ捨てた「天の岩屋戸」の一部と伝えられています。
戸隠神社 に来たら5社に参拝
戸隠神社 は、宝光社・火之御子社・中社・九頭龍社・奥社の五社から構成されています。
五社は離れているところにあるので、ここでは効率が良い参拝ルート(※正式な参拝ルートはないです)を紹介します。
宝光社
最初は「宝光社」です。270段の石段を登った場所にあり神仏習合時代を思わせる社殿となっています。
女性やこどもの守神である「天表春命」を祀っています。
火之御子社
2つ目は「火之御子社」です。1098年頃の創建で神仏習合時代でも神社として崇敬されていました。
舞楽芸能や縁結び、そして火防の神である「天鈿女命」が祀られています。
宝光社から約1.5kmの場所にあります。
中社
3つ目は「中社」です。1087年頃の創建です。
内部の天井には狩野派の絵師・河鍋暁斎が描いた「龍の天井絵」(2003年に復元)があります。
ほかにも樹齢700年のご神木や樹齢800年の三本杉があります。
学業成就や商売繁栄の神である「天八意思兼命」が祀られています。
火之御子社から約1.5kmのところにあります。
九頭龍社
4つ目は「九頭龍社」です。創建年は不詳ですが、他の4社よりも古い時代に創建されたといわれています。
祭神は地主神の「九頭龍大神」で、当神社で唯一の神話「岩戸隠れ伝説」に登場しない神です。
火之御子社から約4.5kmのところにあります。
奥社
5つ目は「奥社」です。戸隠神社の本社に当たる社で、天照大神を岩屋から出した「天手力雄命」が祀られています。
開運や心願成就の御神徳が受けられます。
九頭龍社の近くにあります。
これら5社を参拝するには2時間半から3時間ぐらいかかり、九頭龍社と奥社までは約2kmの参道(徒歩のみ)があります。
ただ、5社それぞれの近くには駐車場があるので、来た際(電車・バスで来た方も)にはぜひ5社すべてを参拝してください。
戸隠神社 へのアクセス
《所在地》
〒381-4101 長野県長野市戸隠中社3506
※住所は中社
五社とも年中無休24時間いつでも参拝できます。
《拝観料》
五社とも無料です。
長野駅からアルピコ交通バス7番乗り場から「ループ橋経由戸隠高原行き」に乗車し、下記の目的地で下車してください。
宝光社:「戸隠宝光社前」で下車。
中社:「戸隠中社前」で下車。
奥社:「戸隠奥社」で下車。
それぞれ約1時間程度です。
《駐車場》
五社それぞれに駐車場があります。
宝光社:約20台 無料
火之御子社:3台 無料
中社:約150台 無料
奥社および九頭龍社:約300台 有料
※奥社および九頭龍社の駐車場は有料ですので気をつけてください。
戸隠神社 の公式サイト
お出かけの際には必ず公式サイトを確認してください。
公式サイトは こちら