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豆知識

はじまりから違う「神社と寺」の 豆知識

 

神社と寺の 豆知識   多くの日本人は正月に神社をお参りして、結婚式をキリスト教のチャペルで行い、葬式は仏教で行うことに違和感がありません。外国の方から見ると考えられないことかもれません。 日本人はいろいろな宗教や習慣を大らかに受け入れています。日本の身近にある神社と寺の違いを見ていきましょう。

 

 

 

はじまり

 神社と寺の違いは、はじまりにあります。それぞれの違いを見ていきましょう。

 

 

 

 

神社のはじまり

古代の日本人の信仰は“八百万の神々”です。 八百万の神々とはたくさんの神々のこと、山や川、木、石などの自然そして家や火など生活の中にも多くの神々が存在すると信じていました。人々は多くの神々に護られ、共に生きていました。

神社は八百万の神々を祀る場所として始まります。神道には、特定の開祖や経典、教義、戒律などもないのが特徴です。神様に実際の形や姿がなく、神々の霊が宿るとする鏡や剣を拝む対象としています。鏡は万物を映すことから御神体の代表です。

時代と共に歴史上の人物などを祀る神社が造られます。どのような神を祀っているかで、それぞれの神社の御利益が異なります。商売繁盛、学問成就、健康、恋愛成就など神社ごとに得意分野があるのです。

 

 

寺のはじまり

仏教は紀元前500年頃にインドのお釈迦様により始まり、日本には6世紀頃に中国や朝鮮半島を経由して伝わりました。

その後聖徳太子が仏教を広め、奈良・平安時代には多くの寺が建てられ、日本古来の神々と一緒に信仰されるようなりました。今では身近な存在である寺のはじまりは、外来宗教なのです。

お釈迦様は仏教の開祖である個人名ですが、仏陀とは悟りを開いた人と言う意味で、特定の人を指すわけではありません。仏教の信仰対象は仏像ですが、始まった頃には仏像は存在しませんでした。

お釈迦様が亡くなってから、仏陀の骨を納めた仏舎利である塔を信仰し、その後お釈迦様の教えを人々にわかりやすく広めるために、仏像や絵図が作られ、人々に信仰されるようになりました。

時代とともに仏教の教えは広まり、教えの違うリーダーが現れます。仏教の宗派はこのように始まります。

伝統的な仏教の宗派は13宗派あります。またそれぞれから分かれた派も含めると56派になると言われています。仏像も人々の願いや時代と共に、色々な役割を担った仏様が誕生します。

 

ここは神社か寺か

神社と寺の違いは、まず入り口にあります。どちらも神聖な場所の入り口であり、日常世界との境界線です。建物にもそれぞれ決まった構成があります。代表的な例を見ていきましょう。

 

 

神社の入口「鳥居」

多くの神社の入り口には鳥居があります。鳥居は2本の柱の上に笠木(水平部材)を渡し、その下に貫と呼ばれる部分で柱同士を連結させています。起源は日本神話説やインド、中国からの伝来説など明らかではありません。

鳥居は大きく2つに分けることができます。

 

  • 神明型 天照大神を祀る系統で、地面から直接立てられています。形もシンプルで縦横に直線・直角的です。
  • 明神型 神々全般を祀る系統で、台石に柱が立てられ、笠木も反っており流線的で装飾性があるデザインです。中央には神社名が記載された額を付けていることが多いです。

材質も石や木、木に漆塗りと様々です。

 

 

 

 

神社の一般的な構成

鳥居をくぐり、お参りをする拝殿までのアプローチとして参道があります。鳥居、参道の真ん中は神様が通る位置なので、気持ち端側を歩くようにしましょう。

拝殿の手前に手を清めるための手水舎や神様に捧げる舞を踊るための神楽殿、お守りやおみくじを販売する社務所などがあります。

拝殿手前には魔物を追払い役として狛犬が鎮座しています。正確には「獅子・狛犬」で向かって、拝殿に向かって右側に口を開けている像が「獅子」、向かって左側に口を閉じている像が「狛犬」とされています。キツネや牛、鹿、うさぎなどが同じ役割を担っていることもあり、自分のお気に入りの狛犬を探すのも楽しいです。

お賽銭の箱を設置されているのが拝殿です。御神体を祀る本殿は、拝殿の奥に位置し、神社によっては目にすることはなかなか難しいです。神社の周辺には神々がいる鎮守の森や大木などが今なお残ってるのも特徴です。

 

 

 

 

寺の入口

寺の入り口にある門を山門と呼びます。昔は山奥に寺が建てられたことから山門と呼ばれることになりました。

大きな寺の山門には、神社の狛犬と同じく魔物を追い払う役として左右に2対の仁王像が置かれています。仏教の守護神である金剛力士です。像の上半身は筋肉が盛り上がっており、目を大きく見開き、口元が開いた阿形像と口を結んだ吽形像です。

 

 

 

 

寺の一般的な構成

 寺は建設された時代や規模、宗派で大きく異なります。寺は仏様が暮らす世界を目に見える形で創られており、建物や庭園、池の自然で極楽浄土を作っていることが多いです。

大きな寺院は七堂伽藍と呼ばれる構成となっています。一般的には、

 

  • 山門
  • 本堂 本尊である仏像を安置している
  • 塔 お釈迦様の骨を納めた建物で五重塔や三重塔があります
  • 講堂 経典の講義や説教のための建物で、大人数を収容するために本堂より大きい場合があります。
  • 経蔵 経典などを収蔵しています。
  • 鐘楼 鐘が吊るされた建物です。12月31日の大晦日には寺によって鐘を撞かせてくれます。
  • 本坊 僧侶が生活するための建物です。

で構成されています。

時代と共に落雷や火事、戦争などで失われ、今では七堂伽藍が整っている寺院は限られています。日本人の身近にある寺ですが、明治時代に廃仏毀釈と呼ばれる、寺取り壊しの運動がありました。今でも寺の中に鳥居があるのは神社になって生き残るためであったり、頭のない石仏などが、廃仏毀釈の歴史を物語っていることもあります。

 

 

 

 

参拝に行ってみましょう

 入り口で一礼をして参道を歩いていき、手を清め、お賽銭を入れて、いよいよ参拝。そこで少し立ち止まってください。参拝方法が神社と寺では違うのです。順番に見ていきましょう。

 

 

入り口

神社の鳥居、お寺の山門どちらも、手前で一礼してから中に入りましょう。参拝が終わって帰る時にも、向き直って一礼をして帰ります。

 

 

参道

神社、寺とも参道の真ん中は神様と仏様が通る道なので、少し端を歩いて行きましょう。

 

 

 

 

手水舎

心身を清めるための手水舎と呼ばれる水場があります。 置いてある柄杓で手を清めるので、ハンカチやタオルをすぐ取り出せるようにしておきましょう。

 

  • 柄杓を右手に持ちます。水を柄杓に入れます。その水を左手に注いで清めます。
  •  柄杓を左手に持ちかえ、右手に水を注ぎ清めます。
  • 再度柄杓を右手に持ち替えて左手に水を受け、口元まで手を持ち上げ口を濡らします。
  • 最後に残った水で柄杓を清めます。柄杓を斜めに立て、残った水を持ち手部分にまで伝わせます。洋服を濡らさないよう、ゆっくりと。
  • 柄杓を元の場所に戻し、一礼すると丁寧です。

 

 

 

 

 

参拝 神社と寺で違います

 いよいよ参拝です。賽銭箱にお金を入れます。静かな穏やかな心で望むことは同じですが、神社と寺の大きな違いは手を打つか打たないかです。参拝方法は神社と寺を分けてみましょう。

 

神社 二礼二拍手一礼

(神社によって回数が違うので参拝場所に従いましょう)

 

  • 鈴がある場合は鳴らします
  • 2回上体を折って礼をします。
  • 2回手を打ち、手を合わせたまま静かに目を閉じて、神様へ感謝や願い事を心の中で伝えます。
  • 最後にもう一度礼します。

 

 

 

 

寺 合掌

 

静かに目を閉じ、頭を少し下げて、胸の前で手を合わせ合掌し願い事を伝えます。軽く一礼します。合掌は手と手をピッタリと合わせることで、仏様と一体になると言われています。

 

 

 

 

参拝が済んだら

 

御朱印

 

参拝をした印に御朱印を授けてもらうことができます。御朱印は押印と共に、神社は神社名と参拝日付、寺は御本尊と寺名、参拝日付を書いてくれるところが一般的です。記念スタンプとは違い、参拝をした証なので、御朱印帳という専用のノートが必要です。寺や神社によっては、オリジナル御朱印帳があるのでチェックしてみてください。

 

 

お守り

 

神社や寺にはお守りを売っているところがあります。お守りとは小さな袋型になっており、中にはお札などが入って、神様の力が宿っているとされています。お守りには、学業や金運、交通安全、健康、安産、厄除けなどがあります。自分の願い事に合わせて選び、身に付けたり、家で大切に保管します。お守りがあなたの願いを叶えてくれるかもしれません。

 

 

おみくじ

 

参拝した後におみくじを引くと、神様や仏様からのアドバイスを知ることが出来ると言われています。 おみくじは箱の中から紙を自分で引く、筒を振って出てきた棒の数字からおみくじを授かると色々あります。 運勢の良い順番は大吉→吉→中吉→小吉→末吉→凶。 運勢結果に一喜一憂するよりも何か今必要なメッセージが書かれているかもしれません。おみくじは持ち帰っても、指定の場所に結えても大丈夫です。

 

 

絵馬

 

神社、寺にある絵馬に願い事を書いて奉納してみましょう。絵馬の由来は、神様に本物の馬を奉納していたことが始まりです。今は木札の表に馬だけではなく、いろいろな絵が描かれています。何も描かれていない裏側に願い事を書き、決められた場所に掛けるのが作法です。

 

 

 

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