今日のぶらり散歩 京都 北山通り から 上賀茂神社
今回は、京都屈指のおしゃれな大通り・北山通から、京都で一番古いとされる神社・上賀茂神社に向けて歩いてきましょう。北山通はおしゃれなパティスリーやパン屋が立ち並ぶ、京都の中でも、他とは少し異なる雰囲気が流れる場所。そしてそこから向かっていくのは、京都の中でも一番古いとされる神社・上賀茂神社。現代から古代へ。少しずつ流れていく時代の流れを、その足で感じてみましょう。

今日の京都散歩ルート
A.京都市営地下鉄 北山駅
B.京都府立陶板名画の庭
C.京都府立植物園
D.大田神社
E.上賀茂神社
F.高麗美術館
G.京都市営地下鉄 北山駅
京都最古の上賀茂神社に向かって散歩スタート
A.京都市営地下鉄 北山駅
京都市営地下鉄烏丸線は京都市内を縦断している路線です。今回のスタート駅である北山駅は、JR京都駅からも約15分ほどの所要時間です。
それでは、京都市営地下鉄の北山駅から散歩を始めていきましょう。

北山駅は、京都の北にある大通り・北山通に面しています。北山通はファッション関係のお店のほか、京都市民から愛されるパティスリーや洋食店、パン屋などが軒を連ねている道。その雰囲気は京都というより、神戸に近いかもしれません。
今回の最初の目的地は、北山駅3番出口を出てすぐにある「京都府立陶板名画の庭」。さっそく見ていきましょう。
B.安藤忠雄氏設計の建物と8点の名画が見られる京都府立陶板名画の庭
京都府立陶板名画の庭は、豊かな自然が広がる植物園の真横に位置しています。ごく小規模なギャラリーであり、展示されている作品数は8点のみ。しかし、他の美術館などには無い魅力がある場所です。

陶板名画の庭に展示されているのは、原寸大のミケランジェロ「最後の審判」、レオナルド・ダ・ヴィンチ「最後の晩餐」、モネ「睡蓮・朝」、鳥羽僧正「鳥獣人物戯画」など8点。これらの名画が外気に触れながら、堂々と展示されています。
通常、絵画は屋外には出さないもの。どれだけ管理したとしても劣化や破損を免れないからです。
しかし、陶板名画の庭にある絵画は全て、その名の通り陶板(陶器製の板)の上に緻密に再現されたもの。日光や雨風による影響はほぼ無く、驚くほどの長期間、そのままの美しさを保つことができます。
また、陶板名画の庭は、その特徴的な建築も見どころの1つです。
この場所は庭園という括りにはなりますが、一般的に想像されるようなものではありません。安藤忠雄氏による美しく整えられたコンクリートの建物と水で構成されているのです。

近代的なコンクリートの中に、そして水の近くに、古今東西の名画が飾られています。全てを観賞するのに必要な時間は短いものの、濃厚な体験ができることでしょう。 全ての名画の鑑賞が終わったら、次の目的地に進みましょう。その場所は、陶板名画の庭のすぐ隣にある「京都府立植物園」です。
C.広い敷地に四季折々の植物が生い茂る京都府立植物園
陶板名画の庭のすぐ西隣に位置する京都府立植物園は、大正13年開園の、日本最古と言われる公立植物園です。園内には12000種類以上の植物が植えられ、来る人の目を楽しませています。

府立植物園の敷地は、京都市内にあるとは思えないほど広大。植物園南側の正門に位置する花壇には、四季折々の花々が咲き誇ります。そこから少し西に歩けば、バラ園や沈床花壇(ちんしょうかだん)が。日頃の散歩に利用する京都市民に混ざり、ゆったりと園内を歩いていきましょう。


時間に余裕があれば、観覧温室の見学もおすすめです。観覧温室は入園料に含まれており、別料金はかかりません(以前は別料金でしたが、料金改定で一本化されました)。
京都府立植物園の温室は日本最大級とも言われる大きさを誇っています。中で展示されている植物は4500種類。サバンナ室やジャングル室などに分かれており、それぞれで珍しい植物を見ることができます。また、随時で開催される展示会では、食虫植物や洋ランなどが展示されます。

広い園内を歩いて疲れたら、植物園の真ん中にある大芝生地に入りましょう。大芝生地は広い芝生が広がる広場で、トイレも併設されています。十分な広さがあるため、他の人を気にせず思い思いの時間を過ごせます。
なお園内の「森のカフェ」と売店は、改装準備のため休止しています。再開の時期は決まっていませんので、飲み物などは園に入る前に用意しておくと安心です。
しっかり休憩をとったら、温室の北側にあたる賀茂川門に向かっていきましょう。入った門の西側に位置する出入り口で、再度、北山通に出ることができます。

北山通を出て少し西へ。最初の信号を北に向かいましょう。そのまま住宅地の中を、北に進んで行きましょう。コンビニのファミリーマートが見えてくるので、それをこえた次の筋を西に進み、2つ目の筋をさらに北に進みます。そのまま突当りまで進んだ先にあるのが、次の目的地「大田神社」です。
カキツバタの名所大田神社
大田神社は京都の中でも長い歴史を持つ神社の1つです。後にご紹介する京都最古の神社・上賀茂神社の境外摂社(けいがいせっしゃ)です。

大田神社の祭神は天鈿女命(アメノウズメノミコト)。天照大神が岩戸に隠れた際、岩戸の前で踊った神様で、芸能を司っています。そのため、大田神社も芸事上達や延命長寿などにご利益があるとされています。
大田神社を訪れたならば、カキツバタも見ていきましょう。この場所は平安時代から続くカキツバタの名所と言われ、群生するカキツバタを観賞することができます。大田ノ沢のカキツバタ群落は国の天然記念物に指定されており、見頃は例年5月上旬から中旬にかけて。開花期にはカキツバタ育成協力金300円が必要です。その数はなんと25000株とも。


大田神社そのものは、比較的小さい神社です。参拝し一通り境内を周ったら、次の目的地へと向かいましょう。
大田神社を出てまっすぐ南へ。先に来た道を戻っていきましょう。「大田神社前」と書かれた信号を西へ進み、閑静な住宅地を抜けていきます。しばらく進むと左手側に、大きな楠が見えるはず。ここから先は、古都らしい、美しい川沿いの道を歩くことになります。


この辺りの道は立ち並ぶ家の見事さも合わさり素晴らしいもの。人が多く行きかう観光地ではありませんが、一見の価値があります。 そのまままっすぐ進んで行くと、赤い大きな鳥居が見えてきます。これが、目的地・上賀茂神社の大鳥居です。
E.京都最古の神社の1つである上賀茂神社
上賀茂神社は、京都最古と言われる神社の1つです。正式名称は「賀茂別雷神社(かもわけいかづちじんじゃ)」。公式の御由緒によれば、天武天皇六年(677年)に山背国により賀茂神宮が造営されたと伝えられます。「古都京都の文化財」の構成資産としてユネスコ世界文化遺産に登録されており、国宝2棟と重要文化財41棟を含む広大な境内すべてが登録対象です。

上賀茂神社の主祭神は賀茂別雷大神。上賀茂一帯を支配していた賀茂氏の氏神と言われ、古くから信仰を集めていました。また、もう少し南に位置する下鴨神社(正式名称:賀茂御祖神社)と共に、賀茂神社とも呼ばれています。
上賀茂神社の見どころは、美しく輝く楼門や本殿です。楼門は重要文化財にも指定されており、きれいな朱色で染められた姿が見事です。国宝に指定されているのは本殿と権殿の2棟で、現在の社殿は文久三年(1863年)の造替によるものです。狩野派の絵師が描いた狛犬の絵「影狛(かげこま)」も、この本殿・権殿で見ることができます。
本殿は特別参拝でないと拝観できません。国宝本殿 特別参拝の初穂料は500円(受付10時〜16時、20名以上の団体は450円、同伴のご家族が中学生以下なら無料)。祭典などで受付時間の変更や休止があるため、事前に確認してからお出かけください(075-781-0011)。
春と秋には特別公開が行われることがあり、その期間は料金が変わります。

また境内には「ならの小川」と言われる川が流れています。周囲を木々で囲まれた美しい小川で、そばの小道を散策することが可能です。穏やかな気持ちで散策してみましょう。

上賀茂神社境内の散策が終わったら、最後の目的地へと歩いて行きましょう。
上賀茂神社の大鳥居を出るとロータリーがあります。そのロータリーを西に抜けましょう。すぐに「御薗橋」と呼ばれる大きな橋が見えてきます。
御薗橋をこえてすぐの道を南へ、川沿いを歩いて行きましょう。少し歩くとY字型に分かれた交差点があります。その交差点を左に折れ、さらに進んで行きましょう。そのまま進み、信号の次の筋を西に折れてすぐ右側に、奇妙な石造が門を守る建物「高麗美術館」が見えてきます。
F.朝鮮&韓国の美術品を収める高麗美術館
高麗美術館は、韓国や朝鮮の古美術品を専門とする、日本唯一の美術館です。小さい美術館ではありますが、白さが美しい「朝鮮白磁壺」など、他では見られないような所存品を見ることができます。

高麗美術館の特徴は、頻繁に企画展が行われていること。色々なテーマに応じた企画展が行われ、独特の観点から韓国や朝鮮の歴史に触れることができます。また、庭園には多くの石造が置かれており、一緒に写真を撮るのも楽しいですよ。
また、高麗美術館では学芸員によるギャラリートークが行われることがあります。運よく日時があった場合、ぜひ参加してみましょう。普段はなかなか知ることができない古美術品にまつわる逸話を知ることができるはずです。
高麗美術館を存分に鑑賞したら、いよいよ散歩の終わりです。門から出て、北山駅に向かいましょう。
G.京都市営地下鉄 北山駅
高麗美術館を出て東へ、大きな通りを南に下っていきましょう。しばらく大通りを歩くと信号が見えてきます。信号を東に折れ、川沿いの賀茂街道に出ましょう。
賀茂街道は車通りの多い道。そのまま歩くのには適していません。川の堤防に降りる場所がありますので、そこからは土手を歩いて行きます。

賀茂川の土手は、子供たちや犬の散歩をする人、思い思いの運動をする人が過ごす場所。その中に混じって、ゆったりと駅に向かっていきましょう。時期が良ければ、咲き誇る桜の花などを見ることもできます。
そのまま歩くと、大きな「北山橋」が見えてきます。土手から上がって東へすすみ、橋を渡りましょう。橋を渡ると南側に植物園が見え、それを超えると北山駅の出入り口があります。
今日もまた、お疲れさまでした。
このコースで立ち寄る施設の料金と時間
北山から上賀茂へのこのコースは、入園料や拝観料のかかる施設がいくつか並びます。歩き出す前にまとめて確認しておくと段取りが立てやすくなります。
| 施設 | 料金 | 時間・休み |
|---|---|---|
| 京都府立植物園 | 一般500円/高校生・65歳以上250円/中学生以下無料(観覧温室込み) | 9:00〜17:00(最終入園16:00)/観覧温室10:00〜16:00(最終入室15:30)/12月28日〜1月4日休園 |
| 京都府立陶板名画の庭 | 一般200円/65歳以上100円/中学生以下無料 植物園と併せて支払う場合は100円 | 9:00〜17:00(入園16:30まで)/12月28日〜1月4日休園 |
| 大田神社(カキツバタ) | 開花期はカキツバタ育成協力金300円 | 見頃は例年5月上旬〜中旬 |
| 上賀茂神社 | 境内自由/国宝本殿 特別参拝 初穂料500円 | 二ノ鳥居 5:30〜17:00/楼門・授与所 8:00〜16:45/特別参拝の受付10:00〜16:00 |
| 高麗美術館 | 一般900円/大学生700円/高校生500円/中学生以下無料 | 10:00〜16:30(受付16:00まで)/月曜・火曜休館(祝日は開館) |
料金や時間は改定されることがあります。お出かけ前に各施設の公式サイトでご確認ください。植物園の駐車場は乗用車1時間300円(上限1,200円)で、支払いは現金のみです。上賀茂神社の駐車場は30分200円、混雑する日は1回1,000円になります。
地下鉄烏丸線の京都駅から北山駅までは乗り換えなしで約15分、運賃は大人290円です。
京都散歩 おしゃれな北山通り から 京都最古の上賀茂神社 散歩ルートのおさらい
A.(スタート)京都市営地下鉄 北山駅
↓ 120m
B.京都府立陶板名画の庭
↓ 90m
C.京都府立植物園
↓ 1.1km
D.大田神社
↓ 950m
E.上賀茂神社
↓ 600m
F.高麗美術館
↓ 1.7km
G.(ゴール)京都市営地下鉄 北山駅
