玉置神社(たまきじんじゃ)は、奈良県と和歌山県の県境に位置する標高1,076mの霊峰、玉置山に鎮座しています。熊野三山の奥宮であり、強力なパワースポットとして知られています。その険しい道のりとアクセスの難しさから「神様に呼ばれないとたどり着けない」とも言われる神秘的な神社です。社務所や梵鐘は国の重要文化財に指定され、境内の杉の巨樹群は奈良県の天然記念物です。
神の棲む社!聖地・熊野三山の奥の宮『玉置神社』へのアクセスは!?
玉置神社は、2004年7月に登録された世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の構成資産・大峯奥駈道の一部として、世界遺産に含まれています。そのアクセスは決して簡単ではありませんが、その険しい道のりこそが神秘的な雰囲気を高めています。
公共交通機関でめざす場合は、十津川温泉近くの「昴の郷」または「十津川温泉」から、玉置山駐車場行きの予約バスを利用するのが唯一の方法です。運行しているのは奈良交通(株)十津川営業所で、4月1日から11月30日までの土・日・祝日限定、しかも完全予約制です。冬期(12月1日〜3月31日)は運休となり、期間中でも気象状況により運行を見合わせることがあります。
ご予約・お問い合わせは奈良交通(株)十津川営業所(電話:0746-64-0408/受付8時30分〜17時00分)へ、前日17時までにお申し込みください。
なお十津川温泉までは、近鉄大和八木駅・JR五条駅・JR新宮駅から奈良交通の八木新宮特急バス(日本一長い路線バスとして知られる路線です)でたどり着けますが、近鉄大和八木駅・五条駅方面から公共交通機関でお越しの場合、日帰りはできません。十津川温泉での1泊を前提に計画を立ててみましょう。
十津川村観光協会のHPにも詳しく書かれていますので、よろしければそちらをご覧ください。
十津川村観光協会の公式サイト こちら
パワースポットとして名高い『玉置神社』…その歴史と名前の由来。
社伝『玉置山縁起』によれば、玉置神社は崇神天皇61年(紀元前37年)に熊野本宮とともに創建されたと伝えられています。ただし古い文献に該当する記事が見あたらないため、実際の創建年代はわかっていません。
それよりもさらに古い時代の言い伝えとして、神武天皇が熊野からヤマトへ東征する途上、この玉置山で兵を休め、武運を祈願したという話も残されています。神話の時代から人が足を運んできた場所である、ということなのでしょう。
「玉置神社」という名前の由来は、末社の「玉石社」にあります。ここでは社殿がなく、玉石そのものが御神体とされています。神の依り代とされるこの石に神が宿っていると信じられており、これが「玉置神社」の名前の由来です。
さらに、玉置山は古くから修験者たちの修行の場としても知られ、役行者や弘法大師もここで修行を行ったと言われています。

玉置神社の参拝方法と見どころ

玉置神社は、玉置山の頂上近くに鎮座しており、駐車場から本殿までは徒歩で15分から20分ほどの道のりです。途中、まっすぐな道と少し下り坂の道の二つに分かれますが、どちらを選んでも本殿にたどり着けます。

下のルートを通ると、樹齢3,000年を超えると伝えられる御神木「神代杉」を見ることができます。この神代杉は、その圧倒的な存在感と歴史を感じさせる、非常に神聖なスポットです。
正式な参拝方法としては、まず本殿に一礼して通り過ぎ、一番奥にある「玉石社」を先に参拝するのが良いとされています。
「玉石社」は玉置神社の名前の由来でもあり、その後に本殿や三柱神社を参拝します。

参拝が終わったら、裏手にある御神木や夫婦杉などの自然の景観も堪能してください。

豪華な絵画「彩色戸襖」とは?
玉置神社の社務所には、江戸後期・文化年間に活躍した狩野派の絵師「法橋橘保春(ほっきょう たちばな やすはる)」らが手がけた、豪華な「彩色戸襖(さいしきとぶすま)」が伝わっています。社務所そのものが、文化元年(1804年)に完成した旧高牟婁院(こうむろいん)の主殿を受け継ぐ建物で、1988年(昭和63年)に「玉置神社社務所及び台所」として国の重要文化財に指定されました。
杉の一枚板に松や牡丹、孔雀、鶴などが極彩色で描かれ、その数は60枚を超えます。各部屋が「牡丹の間」「孔雀の間」のように絵の題材で呼ばれているのも面白いところです。拝観料は500円。拝観を希望するときは社務所で申し出てください。社務や祭事の都合で拝観できない日もありますので、遠方から訪ねる場合は事前に電話(0746-64-0500)で確認しておくと安心です。
玉置神社の霊峰と称される環境は、訪れる人に心の安らぎと荘厳な雰囲気を提供します。自然の中で感じる静寂と神聖な空気を、ぜひ体感してみてください。
参拝前に知っておきたい注意点
「呼ばれないと辿り着けない」と言われるのは
玉置神社には昔から、「神様に呼ばれた人でないと辿り着けない」と言い伝えられてきました。神秘的な響きですが、その背景には玉置山という土地そのものの厳しさがあるようです。標高約1,076mの山頂近くという立地から、麓は晴れていても山上は霧や雨、冬は雪という日が珍しくありません。細く曲がりくねった山道は対面通行が難しく、天候が崩れれば引き返す判断も必要になります。裏を返せば、きちんと備えて出かければ、たどり着ける確率はぐっと上がります。
車で玉置神社を目指す注意点
奈良市街から車で玉置神社までは3時間以上かかります。山間部に入ると対面通行の山道は狭く、ガードレールはあるものの大型車とのすれ違いが難しいです。すれ違いに苦心している車がいると、狭い山道はすぐに渋滞になってしまいます。
最近は玉置神社が有名になり、参拝者が増えているので、朝早い時間帯がお勧めです。午後到着になると駐車場が満車になり、帰る車と来る車で思っているより時間がかかることになります。帰りも夕方に差し掛かると山道の運転は大変危険になります。
また、ナビが機能しないことがあり、頼りにしているナビの距離が当てにならないこともあります。
時間だけを見ると奈良市街から向かうよりも和歌山県の白浜から向かう方が近いです。
備えは万全に
玉置神社の近隣はもとより、山道途中にはガソリンスタンドもコンビニもありません。十津川温泉周辺で給油と買い物を済ませてから山に入りましょう。山中は携帯電話の電波が届きにくく、カーナビも正しく動作しないことがありますので、地図はあらかじめ端末に保存しておくことをおすすめします。
冬期は道路の積雪・凍結によりチェーン規制がかかり、路面状況によっては通行止めになることもあります。冬用タイヤで向かい、出発前に路面状況を確認してからお出かけください。
参拝の注意点
玉置山駐車場は無料で、参拝者用の区画が用意されています。混雑時には第二駐車場も開きますが、それでも午後には満車になることが珍しくありません。駐車場の奥には公衆トイレがありますので、参拝前に済ませておきましょう。水洗ではないタイプなので、気になる方は十津川温泉周辺で済ませてから向かうのがおすすめです。
駐車場から本殿までは、徒歩で15分から20分ほど。階段が多く、舗装されていない道が続きますので、履き慣れたスニーカーやトレッキングシューズでお出かけください。玉石社まで参拝し、社務所にも立ち寄るとなると、駐車場に戻るまでで1時間30分から2時間ほどを見ておくと安心です。雨の日は木の根や石段が滑りやすくなりますので、レインウェアと滑りにくい靴を用意しましょう。
社務所の受付時間は季節や社務の状況で変わることがあります。御朱印や襖絵の拝観を希望する場合は、午後の早い時間までに到着しておくのが確実です。確実を期すなら、事前に電話(0746-64-0500)でご確認ください。

神様に呼ばれないと食べれない 椎茸うどん
玉置神社駐車場の入口には、玉置山管理棟の看板を掲げたうどん屋「栄山(えいざん)」があります。玉置山でただ一軒の食事処です。
名物は、椎茸のお出汁がよく効いたうどん。熊野地方から吉野地方にかけて親しまれてきた郷土料理「めはり寿司」も味わえます。ご飯を塩漬けの高菜で包んだおにぎりで、目を見張るほど大きな口を開けて食べることからその名がついたと伝えられています。

ただしこのお店は営業日・営業時間が定まっておらず、閉まっていることもあります。とくに平日や冬期、天候の悪い日は開いていない可能性が高いと考えて、おにぎりや飲み物は十津川温泉周辺で用意してから山に入るのが安心です。開いていたらぜひ、参拝の前後の腹ごしらえに立ち寄ってみてください。
玉置神社の基本情報とアクセス早見表
玉置神社は山頂近くに鎮座しているため、行き方によって所要時間も準備も大きく変わります。まずは基本情報をまとめておきます。
| 所在地 | 〒647-1582 奈良県吉野郡十津川村玉置川1番地 |
| 電話 | 0746-64-0500 |
| 参拝 | 境内自由 |
| 社務所受付 | 季節・社務により変動(訪問前に電話でご確認ください) |
| 彩色戸襖の拝観 | 500円(社務所でお申し出ください) |
| 駐車場 | 無料(混雑時は第二駐車場あり/トイレあり) |
| 駐車場〜本殿 | 徒歩約15〜20分(参拝の所要時間は約1時間30分〜2時間) |
| 例大祭 | 10月24日 |
| 世界遺産 | 「紀伊山地の霊場と参詣道」(2004年7月登録)の構成資産・大峯奥駈道の一部 |
車で向かう場合
国道168号、十津川村大字平谷の「猿飼橋」から山道に入り、そこから約30分。冬期はチェーン規制があり、路面状況によっては通行止めになることもあります。ガソリンスタンドやコンビニは山道沿いにありませんので、十津川温泉周辺で給油と買い物を済ませてから山に入りましょう。和歌山県の白浜方面(南紀田辺IC)からは約2時間30分で、奈良市街から向かうより近いルートです。
予約バスで向かう場合(4月1日〜11月30日の土・日・祝日限定)
公共交通機関で向かう場合は、この予約バスが唯一の手段です。4月1日〜11月30日の土・日・祝日のみ運行、完全予約制です。
| 便 | 経路と時刻 |
|---|---|
| 往路 | 昴の郷 8:40発 → 十津川温泉 8:44発 → 玉置山駐車場 9:24着 |
| 復路 | 玉置山駐車場 11:10発 → 十津川温泉 11:50着 → 昴の郷 11:54着 |
- 運賃:片道810円(※改定の可能性があるためご予約時にご確認ください)
- 予約先:奈良交通(株)十津川営業所 0746-64-0408(受付8時30分〜17時00分)
- 予約締切:前日17時まで
- 冬期(12月1日〜3月31日)は運休。期間中も気象状況により運休となることがあります
- 現地での滞在時間は約1時間45分です。玉石社までお参りして戻ると、ちょうどよいくらいの時間配分になります
タクシーで向かう場合
十津川温泉から玉置神社まではタクシーでおよそ30分。村内でタクシーを運行しているのは三光タクシー(0746-64-1234)1社のみで、前日までの予約が必要です。十津川温泉からの往復で14,000円程度が目安ですが、待機時間によって変わります。
十津川温泉までのアクセス
近鉄大和八木駅・JR五条駅・JR新宮駅から、奈良交通の八木新宮特急バス(大和八木駅〜新宮駅を約6時間半で結ぶ日本一長い路線バス)で「十津川温泉」下車。1日3往復の運行です。なお、近鉄大和八木駅・五条駅方面から公共交通機関でお越しの場合、日帰りはできません。十津川温泉での1泊を前提にご計画ください。所要時間と運賃は便によって異なりますので、奈良交通の公式サイトでご確認ください。
玉置神社 の公式サイト
玉置神社 の公式サイトは こちらから
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