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不忍池弁天堂 谷中七福神の辯才天と豊臣秀吉の大黒天が祀られる御堂

不忍池弁天堂 は、上野恩賜公園の「不忍池」の中にある八角形の建物です。緑の屋根と赤い柱に白い壁のコントラストが、遠くからでも人々の目を惹きつけます。七福神の一人である「弁財天」をお祀りしていることから、音楽や芸能の守り神として親しまれ、地元の人たちには「弁天堂」や「弁天様」、「弁財天」と呼ばれています。「不忍池弁天堂」を囲む不忍池に蓮の花が満開の季節は、まるで天女たちが音楽を奏でているかのような景色が広がります。今回はそんな「不忍池弁天堂」をご紹介します

不忍池辯天堂 上野散歩|Found Japan(ファウンドジャパン)

不忍池弁天堂 の歴史

不忍池弁天堂は、滋賀の比叡山延暦寺にならって、上野に東叡山寛永寺を創建した天海僧正が、安土桃山時代から江戸時代初期にかけて建立しました。

不忍池辯天堂 |Found Japan(ファウンドジャパン)

天海僧正は上野の山を比叡山に、今より倍以上の広さがあったという不忍池を琵琶湖に、不忍池にある小さな聖天を祀った島を琵琶湖の竹生島に見立てたと言われています。そして、竹生島にある「宝厳寺(ほうごんじ)」に見立てて建てられたのが、不忍池弁天堂でした。

不忍池辯天堂 |Found Japan(ファウンドジャパン)
不忍池辯天堂 |Found Japan(ファウンドジャパン)

当初はお堂に参詣するにも琵琶湖の宝厳寺参拝に見立てて船を使っていたそうですが、参詣者が増えるに伴い、江戸時代に橋が架けられました。

創建当時のお堂は1945年の東京大空襲で消失したため、現在のお堂は1958年に鉄筋コンクリート造で再建されました。不忍池のどこからでもお参りができるように、八角形のお堂になったとのことです。

不忍池弁天堂 の見どころ

御本尊は弁才天のご開帳は年に1日の秘仏

弁天堂の本尊は、年に1日ご開帳される「弁才天」です。弁才天は音楽や芸事の守護神として人々から厚く信仰されています。また「弁財天」と真ん中の「才」の字を「財」とも書くことから、金運アップのご利益があると言われています。

弁才天は一般的に琵琶を持った姿とされていますが、こちらの弁天さまは「八臂弁才天(はっぴべんざいてん)」。八本の腕を持ち、それぞれの手に弓、刀、金剛杵などの武器を携えたインド神話由来の女神のお姿です。

これらの武器は、煩悩を破壊するための道具であり、人々を苦しみから救うためのものと言われています。年に1日、9月の「巳成金(みなるかね)大祭」の日にご開帳されます。

2022年は9月13日(火)でしたが、コロナの混雑回避のために9月19日(月)まで開期が特別に延長されました。

2023年は通常通りに戻るのでしょうか。ご興味のある方は公式サイトでご確認ください。

不忍池辯天堂 |Found Japan(ファウンドジャパン)
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この時期にだけ授与される福財布とお守りの小判は黄金色がとても鮮やかで、金運のご利益が大いに期待できます。境内では、弁財天にちなんだ琵琶の石碑や絵馬を見ることができます。

七福神

宝船に7人の神様が乗っている縁起の良い絵柄を目にしたことがあるのではないでしょうか。七福神とは大黒天、福禄寿、弁財天、毘沙門天、恵比寿、寿老人、布袋尊の神様のことで、それぞれが不老長寿や商売繁盛、家内安全など得意分野で人々にご利益を授けるとされています。七福神巡りは、7人の神様を祀る神社や寺を巡り、ご利益を授けてもらえるようにお参りすることです。

全国に七福神は数多くありますが、不忍池弁天堂の弁才天は、東京都台東区・荒川区・北区の7寺院に祀られている「谷中七福神」のひとつです。谷中七福神は日本最古の七福神と言われており、その信仰は江戸時代から盛んになり、現在まで七福神巡りは受け継がれています。

当時は、正月になると七福神が宝船に乗った絵を買い求め、枕の下に敷いて寝て、よい初夢を期待するという風習がありました。

現在の谷中七福神めぐりは、元日から1月10日まで行われています。

不忍池辯天堂 |Found Japan(ファウンドジャパン)

不忍池大黒天堂

弁天堂の右手に、大黒天がお祀りされているお堂があります。お堂は1945年の東京大空襲で焼失し、1968年に再建されました。こちらの大黒天は谷中七福神とは別で、豊臣秀吉公が厚く崇拝していたと伝わるもので、幕末や太平洋戦争の戦禍から大黒天は無事に逃れました。

普段はお堂の扉が閉まっており、中を見ることはできませんが、護摩祈祷が行われる際はお堂の扉が開かれます。その際にも残念ながら大黒天のお姿までは拝むことができません。護摩祈祷の煙でご利益の多い大黒天の福を授かってみてはいかがでしょうか。

不忍池辯天堂 |Found Japan(ファウンドジャパン)
不忍池辯天堂 |Found Japan(ファウンドジャパン)

不忍之池弁天堂の周りには、鳥塚・魚塚(うおつか)・フグ塚・スッポン塚・包丁塚(ほうちょうづか)・眼鏡塚など、日々お世話になっている物や鳥獣に感謝を込めるユニークな供養塚があります。

動物だけではなく、包丁や眼鏡など多種多様な塚からは、ありとあらゆるものに感謝や供養の心を捧げる日本らしさを感じます。

不忍池辯天堂 |Found Japan(ファウンドジャパン)

ライトアップ

夕方になるとライトアップされ、お堂の姿はより美しく浮かび上がります。近くからはもちろん、不忍池の対岸や上野公園の階段の上から見るお堂も趣があってとても素敵です。

不忍池辯天堂 |Found Japan(ファウンドジャパン)

時期にもよりますが、手水舎や御堂の前に綺麗な提灯が飾られ参道には屋台が並ぶこともあります。

不忍池弁天堂 のアクセス

所在地

東京都台東区上野公園2−1

問合せ先

TEL 03-3821-4638

開門時間・閉門時間 

7時〜17時

最寄り駅

JR「上野駅」より徒歩約5分
都営地下鉄大江戸線「上野御徒町駅」A3出口より徒歩約5分
京成本線「京成上野駅」池の端口より徒歩約1分

不忍池辯天堂 の公式サイト

不忍池辯天堂へお越しの際には公式サイトをご覧ください

不忍池辯天堂の公式サイトこちらです

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