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千束八幡神社 日蓮聖人が足を洗った洗足池

千束八幡神社 のある洗足池は、東急池上線の駅名にもなっていて、駅を降りると目の前にあります。
公園として整備されており、春は桜のお花見、夏はボート遊び、秋は紅葉、そして冬は渡り鳥の楽園と四季を通じて楽しめます。
そんな 洗足池 の鎮守である千束八幡神社( 洗足池 八幡宮)をご紹介します。

千束八幡神社 の歴史

千束八幡神社の歴史は大変古く、平安時代初期860年に武蔵国荏原郡千束郷の総鎮守です。
源氏の氏神である八幡信仰の総本社「宇佐神宮」(現在の大分県宇佐市)から神様を迎え、
祀られたことにはじまります。

935年に起こった平将門の乱の平定後、鎮守府副将軍であった藤原忠方がこの地に住居を構え、氏神として敬いました。この忠方が、のちに日蓮の信者となる池上氏の祖ともいわれています。

その後、神社は源氏と深い縁のある歴史が刻まれます。
源義家(八幡太郎)は、奥羽平定に向かう途中に戦勝祈願します。

そして源頼朝は、1180年石橋山の戦いで敗れ安房から鎌倉へ向かう途中この地に陣を構え、名馬池月と出会いで陣営の機運が高まったことから「旗挙げ八幡」とも呼ばれています。

千束八幡神社|Found Japan(ファウンドジャパン)

千束八幡神社 見どころ

洗足池

日蓮聖人が池の水で足を洗ったことから、「千束」と呼ばれていた地は「洗足」になったと伝わっています。池の周りには日蓮聖人と所縁のある場所があり、湧水を主な水源とする淡水池の公園です。江戸時代、歌川広重の名所江戸百景『千束の池袈裟懸松』に描かれた景観の面影が今も残っています。春はサクラ、夏には水辺を飛び交うトンボ、秋には紅葉、冬は渡り鳥の楽園と自然を満喫できます。レンタルボートがあり、ボートを漕ぎながら眺める池畔や水面の揺らぎも格別です。

千束八幡神社|Found Japan(ファウンドジャパン)

池月橋

洗足池 から神社へのルートにある池月橋。頼朝の愛馬「池月」から名付けられています。三つ緩やかな太鼓橋は四季折々の景色を眺めながらのゆっくりした時を刻みます。

千束八幡神社|Found Japan(ファウンドジャパン)

池月の像

源頼朝が陣を構えている時に、野生の馬が現れます。白い斑点のある青い毛並みの馬の姿は、池に映る美しい月のようで「池月」と名付けられ、頼朝の愛馬となりました。池月の美しい姿は像となり、今も奉納されています。

千束八幡神社|Found Japan(ファウンドジャパン)

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妙福寺

元々洗足池のほとりにあった鎌倉時代に創建された日蓮ゆかりの「御松庵」に由来します。御松庵の松とは、日蓮が池で足を洗う際に、法衣をかけた松の木です。「袈裟掛けの松」と呼ばれるようになり、現在は三代目の松が祀られています。

千束八幡神社|Found Japan(ファウンドジャパン)

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旧清明文庫(鳳凰閣)

洗足池のほとりにある昭和8年に建てられたスタイリッシュな建物にフォーカス。この建物は旧清明文庫。仏教と儒教に基づいた東洋文明の啓蒙活動を行っていた清明会の書庫と講堂の目的で建てられた建物です。建物は四角のシンプルな形状でありながら、正面玄関の上から立ち上がる4本の柱はネオ・ゴシック様式を基調にしており、窓格子や壁面のカラフルなモザイクタイルなど、装飾的な外観が特徴です。

平成12年に国の登録有形文化財。平成24年には大田区所有となり、洗足池湖畔に住んでいた勝海舟の記念館として開館し、歴史的建造物は保存・活用されています。

千束八幡神社|Found Japan(ファウンドジャパン)

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千束八幡神社 へのアクセス

所在地

東京都大田区南千束2丁目23−10

最寄駅

東京池上線「洗足池」駅下車すぐ
(JR・東急「蒲田」駅から13分/JR・東急「五反田」駅から9分)

千束八幡神社 の公式サイト

東京都神社庁 千束八幡神社のページは こちら
洗足風致協会のサイトは こちら

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