亀戸天神社は、学問の神様として知られる菅原道眞公を祀っており、「 亀戸天満宮 」「亀戸の天神さま」とも呼ばれています。湯島天神、谷保天満宮と合わせて「江戸三大天神」として有名です。ちょっと足を延ばせば、東京スカイツリーを訪れることもできます。福岡県の九州太宰府天満宮に対し、東宰府天満宮である亀戸天神社をご紹介します。
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亀戸天満宮 の歴史
亀戸天神社の始まりは、江戸時代前期の1646年に遡ります。九州太宰府天満宮の神官だった大鳥居信祐公が、天神信仰を広めるために建立したのが亀戸天神の原型です。1657年の「明暦の大火」で江戸が大きな被害を受けた際、当時の将軍・徳川家綱は亀戸を復興開発事業の土地として定め、亀戸天神に土地を寄付。これが現在の敷地となりました。
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亀戸天満宮 の見どころ
2月は「梅まつり」、4月下旬は「藤まつり」、そして10月下旬には「菊まつり」と、四季それぞれに違った風情を楽しめる、亀戸天神社の境内をご紹介します。
3本の橋
本家の太宰府にならい、1662年には社殿、楼門、回廊、心字池、太鼓橋などが造営されました。大鳥居から社殿の間、心字池にかけられている3本の橋は、上から見ると「心」の字を模した形になっています。「三世一念の理」として、池と橋が人の一生に見立てられており、過去・現在・未来が表現されています。
1つ目の大きな橋が「太鼓橋 男橋」。今まで生きてきた“過去”を表す橋です、橋の中心に立つと境内全体を見渡せます。立ち止まって写真を撮る人が多い場所でもあり、東京スカイツリーがもっともよく見えるこの場所は、絶景の撮影スポットです。
2つ目の橋「平橋(ひらばし)」は、“現在”を表す橋と言われています。3つ目は、1つ目よりも小さな「太鼓橋 女橋」、“未来”を表す橋です。3つの橋を渡るごとに心が清められ、神様の前へと進む形になっています。
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手水舎の亀と神牛
女橋を渡り進んだ右手に手水舎があります。亀戸の名前にちなんだのか、ふさふさとした長い尻尾の亀が口から水を出し続けています。
また、拝殿の左側には、「神牛」があります。触れることで病を治し、知恵を授かることができると言われているので、長年たくさんの人に撫でられているのでしょう。ところどころ艶やかに光っています。
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藤まつり
亀戸神社は都内でも有数の藤棚を持つ、藤の名所として知られています。約50本の藤が一斉に咲き誇る4月の下旬ごろからは「藤まつり」が開催されて、例年は30万人ほどの人でにぎわいます。紫色の藤の花と、赤い鳥居や太鼓橋の、社殿とのコントラストがとても美しく印象的です。
太鼓橋の上からは藤棚を見下ろすことができるため、下から見上げるのとはまた違った藤の表情を楽しめます。
梅まつり
菅原道眞は特に梅の花を好まれていたそうで、境内には300本を越す梅が植えられています。約40種類もの梅があり、一つ一つの木には、「白加賀」「鹿児島紅」「東雲」など梅の種類が書かれた札もついているので、名札と梅の花を対比させながら1本1本の梅を見ていくのも楽しみです。
境内には、菅原道真公が5歳のときの姿「五歳官公像」もあり、当時詠んだ和歌が書かれています。
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鷽(うそ)まもり
亀戸天神では、毎年1月下旬に太宰府天満宮発祥とされる「鷽替(うそかえ)神事」が行われます。鷽とは、実在する小さな鳥の名前です。幸運を招く鳥とされ、毎年新しい鷽(うそ)に取り替えることでこれまでの悪いことが嘘(うそ)になり、幸運を得ることができると信仰されてきました。
「鷽替神事」は、鷽の木彫りを古いものから新しいものに取り替える開運行事で、木彫りの鷽が授与されます。社殿の近くには「鷽(うそ)の碑」もあります。
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四季折々の花が咲き誇る境内を散策し、本堂とスカイツリーのベストショットを撮ってみませんか。
亀戸天満宮 の公式サイト
亀戸天満宮の公式サイトは こちら
亀戸天満宮 へのアクセス
所在地
亀戸天神社( 亀戸天満宮 )
所在地:東京都江東区亀戸3丁目6番1号
公共交通機関
JR「亀戸」駅 北口下車 徒歩約13分
JR・東京メトロ「錦糸町」駅 北口下車 徒歩約15分
最寄バス停
都営バス「亀戸天神前」バス停下車 0分
駐車場
亀戸天神社には参拝者用の駐車場があります。
ただし、公式サイトには記載がありませんので、直接お問合せいただくか公共交通機関をご利用ください。