江之浦測候所とは正式名称を『小田原文化財団 江之浦測候所』といい、小田原市江之浦にある現代美術作家である杉本博司氏が設計した斬新な建物です。元々気象庁の測候所として使われていた建物を、小田原市が買収してリノベーションしたものです。その後、小田原文化財団によって現代美術施設として再生され、2018年にオープンしました。
建物自体が作品であり、建物と作品が一体となった素晴らしい空間が広がっています。また、屋上にはパノラマ展望室があり、相模湾や富士山など、眺めの良い景色が楽しめます。
江之浦測候所とは
自然と一体化した屋外型美術館
江之浦測候所 は、神奈川県小田原にある、現代美術作家の杉本博司氏により設立された美術鑑賞の施設です。ギャラリー棟や茶室、庭園などを集めて、アートの起源に立ち返り、見つめなおすことを目的に造られました。アートや建築、文化財が好きな方には是非見ていただきたい、とっておきのスポットです。
都心から1時間のアート空間
江之浦測候所 に向かうには、小田原から熱海方面に向かう途中で停車する「根府川駅」で下車。根府川駅は珍しい無人駅であり、首都圏から約1時間で到着します。
駅からバスで5分ほど山を登ると、眼下に海と緑を望む高台に突然現れる江之浦測候所。敷地内には、杉本博司氏が手掛けた広大なアート空間が広がります。ゆったり散歩をするように歩いていると、アートの世界にいつの間にかどっぷりと浸かっている錯覚さえ感じられる場所です。
江之浦測候所の見どころ
夏至光遥拝100メートルギャラリー
海抜100メートル地点にギャラリーがあります。ガラスの張りの向こう側には、相模湾が広がり、晴れた日には空との境目をなくした鮮やかな青が目に飛び込んできます。海へと続く一本の廊下を渡り歩くような気持ちにさせてくれますよ。
江之浦測候所のランドスケープ
竹林エリア
ギャラリーを抜けると竹林エリアに入ります。竹林エリアは自然のざわめきや、ほんのり香る塩風のにおい、和と温もりを感じる作品の数々を観賞・体感できるエリアです。
冬至光遥拝隧道はトンネルのような造りになっていて、四角いトンネルの向こう側には眩しい光が差し込んでいます。冬至の朝には、相模湾から昇る太陽光が差し込まれ、70メートルもの隧道を貫く様子はアートのひとつ。中に入ると道の途中に光井戸があり、井戸の中には採光のために、キラキラと光り輝く光学硝子破片が敷き詰められています。
井戸を通り抜けてさらに進むと、冬至光遥拝隧道の入口では光によって見えずにいた、相模湾が姿を表します。冬至光遥拝隧道の形によって四角に切り取られた風景は、見せ方によってここまで様子が変わってくるのかと驚かされるでしょう。自然のあるがままの姿を映しならも、緻密な計算が施されているのです。
明月門エリア
石の庭園がある明月門エリアは、日本ならではともいえる数々の庭園が広がっています。施設内で使われている石材は古材を中心に、近くで採れる素材も使われているようです。お城を連想させる石畳や石壁のある場所を歩くと、不思議と背筋が伸びるような気持ちになります。
見明月門エリアでのどころは、石舞台から見渡す相模湾です。青々とした風景を一望でき、無機質ながらも石の存在感のある地面と、自然のパワーがみなぎる空と海とのコントラストをありありと感じられます。
江之浦測候所に訪れるには
チケットの購入
江之浦測候所には、モダンだけではなくプレモダンなアートの姿も見られるので、日本美術の集合体ともいえる空間が広がります。天高く伸びる竹林や、茶室の庭にある蹲に映る緑など、緑豊かな面も江之浦測候所の魅力のひとつです。
江之浦測候所 は新型コロナウイルスの影響により、現在は予約制で開館しています。以前まで発行されていた当日券の取り扱いは中止しているのでご注意ください。江之浦測候所の見学をする方は、必ずインターネットで事前予約を行いましょう。
江之浦測候所 へのアクセス
江之浦測候所
神奈川県小田原市江之浦362番地1
0465-42-9170
公式サイト:https://www.odawara-af.com/ja/
公共交通機関
最寄駅: JR東海道本線 根府川(ねぶかわ)駅または真鶴駅
公共交通機関の場合、最寄りの駅から徒歩だと40分ほどかかります。無料の送迎バスをご利用ください。
最新の情報は公式HPをご確認ください。アクセスについての情報はこちら
駐車場
駐車場があります。
駐車場をご利用の場合には、チケット購入の際に「駐車場利用」を選んでください。
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