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世界遺産「唐招提寺」鑑真建立

『唐招提寺』ってどんな寺院?唐の僧侶・鑑真が建立した寺院

唐招提寺』は奈良県奈良市五条町にある律宗の総本山寺院です。
律宗とは、唐で成立し鑑真が日本に伝来させた仏教の一宗派で、奈良時代に平城京を中心に栄えた南都六宗の1つ。
唐招提寺』が創建されたのは759年で、建立したのは中国・唐の僧侶鑑真です。

当時の日本はすでに仏教が盛んとなっており、聖武天皇(在位:724~749)の時代には鎮護国家思想(仏教には国家を守護・安定させる力がある)の下、全国に国分寺や国分尼寺が建立されました。仏教が発展し盛んになってくると、戒律(仏教においてのルール)を無視する僧侶が増えてきたために、聖武天皇は唐で「戒律の僧」として高名であった鑑真を日本に招きます。

鑑真は5回の渡航失敗と両目の失明など様々な苦難を乗り越え、聖武天皇による最初の招聘から12年経った754年、6回目の渡航で日本にきました。
日本では、孝謙天皇の命により戒壇(僧尼となる者に戒を授けるために作った壇)の設置を中心に活動し、戒律制度を整備していきます。
鑑真が設置した主な戒壇は、東大寺、下野薬師寺、太宰府です。
そして、759年に新田部親王(第40代天武天皇の第10皇子)の旧邸宅跡地を与えられると、鑑真は戒壇を設置するなどし『唐招提寺』を建立しました。
その後、鑑真は763年に76歳で亡くなりました。

『唐招提寺』にはどんな建築物があるの?国宝や重要文化財の宝庫

鑑真が建立した『唐招提寺』には、国宝や重要文化財などの建造物がたくさんあります。

まずは「金堂」です。
「金堂」は寺の本堂にあたる建物で、南大門から入って正面に建っています。この「金堂」は奈良時代に建てられた金堂の中で唯一現存するものとなっていて、国宝に指定されています。内部には、本尊である盧舎那仏座像を中心に、向かって右には薬師如来立像、向かって左側には千手観音立像が安置されています。他にも、梵天立像帝釈天立像四天王立像が安置されていて、これらの像はすべて国宝に指定されています。

次は「講堂」です。「金堂」の背後に建っている建物で国宝です。
760年頃の平城宮(平城京の大内裏)改修に伴って、平城宮の東朝集殿(朝集殿:朝廷の臣下が出仕する際の控えとなった建物)が移築されたもの。
鎌倉時代に1度改築されたものの、奈良時代の朝廷建築が観られる大変貴重な建造物となっています。
内部には、弥勒如来座像(本尊、重要文化財)持国天立像(国宝)増長天立像(国宝)が安置されています。
他には、鑑真が唐から持ってきた仏舎利を安置している「鼓楼(国宝)」、鑑真の肖像彫刻(国宝)が安置されている「御影堂(重要文化財)」などがあります。鑑真が設置した「戒壇」は境内の西側にあります。

アクセス

〒630-8032 奈良市五条町13-46

近鉄橿原線「西ノ京駅」より徒歩8分

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