明治神宮外苑都会のオアシスは「気軽に訪れ楽しめるまちづくり」へ再開発スタート

2023.06.05
2023.06.16

多くのビルや店舗などがひしめき合う東京の中でも、明治神宮外苑は緑に囲まれた都会のオアシスのようなスポットで、四季折々の自然を楽しむことができます。スポーツや芸術・文化などに関わる様々な施設があり、自然以外にもたくさんの魅力があります。また2036年完成予定で再開発のプロジェクトが進められています。今回は変わりゆく神宮外苑の魅力をお伝えします。

Content

明治神宮外苑とは、どんなところ？
明治神宮外苑でスポーツを観て、動いて楽しむ
明治神宮外苑で芸術・歴史に触れる
- 聖徳記念絵画館
明治神宮外苑で開催されるイベントもチェック
明治神宮外苑の再開発
明治神宮外苑のアクセス・公式サイト
明治神宮外苑の周辺おすすめ記事

明治神宮外苑とは、どんなところ？

明治神宮外苑は、文字の通り明治神宮の外苑として造られた場所で新宿区や港区、渋谷区にまたがる広大な土地です。「外苑」とは、神社や寺院境内の外やその周辺に広がる庭園や敷地、公園のことを指します。

明治神宮は、1920（大正５）年に明治天皇と昭憲皇太后をお祀りする神社として創建されました。明治神宮外苑の歴史は、その6年後の1926年10月からはじまります。明治天皇・昭憲皇太后が成し遂げられた偉業を後世に伝えるために、国民から寄付を募り聖徳記念絵画館や憲法記念館などの記念建造物、スポーツ施設を建造され、明治神宮に奉献されました。

先の大戦までは国の施設として管理されていましたが、戦後は宗教法人明治神宮の事業として管理・運営されています。スポーツ・文化施設が拡張され、球場やテニスコート、ゴルフ練習場などが整備され、健康増進や文化の普及などの拠点として、現在も多くの人に愛されているスポットです。

明治神宮外苑でスポーツを観て、動いて楽しむ

神宮外苑には、自然やスポーツ施設などがそろっているので、シーンに合わせた様々な楽しみ方があります。主な見どころ・楽しみ方をご紹介します。

スポーツ観戦を楽しむ

神宮外苑にある明治神宮野球場は、学生野球やプロ野球で使用される球場です。プロ野球ヤクルトスワローズのホームグラウンドとして、また東京六大学野球・高校野球の試合も開催され、目の前で迫力あるプレーを観戦できます。

ヤクルトスワローズのホームグラウンドですが、専用スタンドではないために、試合後プロ野球選手がリュックを背負ってベンチを引き揚げる姿を見ることが出来るのも、選手に親近感が湧く神宮野球場の魅力ではないでしょうか。

野球ファンの方やスポーツ好きの方はぜひ足を運んでみましょう。

スポーツ施設で身体を動かす

スポーツは観戦するより自分で楽しみたい方には、神宮外苑内のスポーツ施設で身体を動かすのがおすすめです。バッティングドームやテニスコート、アイススケート場、フットサルコートなど様々なスポーツを楽しめる施設が揃っています。好きなスポーツを友人やグループで楽しんでみてくださいね。

多くの人から人気があった明治神宮外苑ゴルフ練習場は、令和4年12月31日で閉場しました。

こちらの練習場は昭和47年に神宮球場のグラウンドで野球の使用がない時に、ゴルフの練習場として24の打席を設けたことが始まりでした。

昭和48年には、神宮第二球場に72打席のゴルフ練習場がつくられました。野球試合が行われる際にはゴルフ練習の器具が撤去され、野球の試合が終わるとまたゴルフ練習場として設営。昭和56年に電動式フェンスが導入され野球とゴルフの二刀流がスムーズになりました。

画像：公式サイトhttp://www.meijijingugaien.jp/sports/golf/より

ゴルフ練習場の最上階打席に入ると、グラウンドを高い位置から眺めることができて爽快感が味わうことができ、ナイター営業も行われていたので、勤め帰りの人たちで賑わっておりました。大都会の東京で屋外の広いゴルフ練習場は贅沢な空間でしたが、神宮外苑の再開発計画により第二球場は解体。再開発後には、最新の設備が整ったゴルフ練習場が出来るのでしょうか。

神宮外苑を散策する

神宮外苑は、豊富な自然に囲まれています。青山通り口から中央広場まで続くいちょう並木や日本では比較的珍しいシロマツなどの見どころが多いです。にこにこパークには、小さい子どもから高学年まで楽しめる遊具もあります。のんびり外苑内を歩いたり、家族で遊んだりしてみましょう。

神宮外苑のいちょうは、明治41年（1908年）に新宿御苑のいちょうの種を蒔いて育てた木で、大正12年（1923年）に6mまで成長した苗を植栽し、時間を掛けていちょう並木を造りました。

現在のいちょう並木は300ｍの距離に、９ｍ間隔で146本植えられて、夏には青々とした姿を、秋には黄金色の葉はライトアップされ夜にも楽しむことが出来ます。

明治神宮外苑再開発の計画では、樹木伐採が伴います。初めの計画では892本の樹木伐採予定でしたが、反対の声が大きいことから見直しが進められ、743本となっています。いちょう並木は全て保全されることとなっていますが、ユネスコの日本国内の諮問機関「日本イコモス国内委員会」によると新しい神宮球場が計画通りの場所に建てられるといちょう並木は枯れるおそれがあるとのことです。木にも病気や寿命は付きものですが、後世の人たちも神宮外苑のいちょう並木が見れることを願います。

明治神宮外苑で芸術・歴史に触れる

神宮外苑には、様々な施設があります。スポーツ施設だけでなく、芸術・文化施設があり文化の普及などの役割を果たしています。主な施設とその概要をチェックしておきましょう。

聖徳記念絵画館

明治神宮外苑の中心施設である聖徳記念絵画館は、日本で最初の美術館です。

建物は1919(大正8)年3月に着工し、7年後の1926(大正15)年10月に竣工。鉄筋コンクリート造で、外壁は岡山県万成産花崗石で造られています。国会議事堂を思い起こさせる重厚な左右対称の建物は国の重要文化財です。

建物の中に入ると、ドーム屋根の吹き抜け空間は日本構内の大理石が使われた大広間が中央にあり、その左右に絵画室です。

江戸幕末からの動乱時代から日本の近代化が幕をあげた明治時代、明治天皇と昭憲皇太后が成された偉業をご生誕から崩御されるまでを80枚の巨大な壁画で年代順に辿ることが出来ます。大政奉還から、明治新政府、廃藩置県、教育勅語、日清戦争、日露戦争と生きた在位46年間は、現在の時代に通じています。壁画ごとに解説が書かれているので、予備知識がなくても十分に楽しめます。

また聖徳記念絵画館では生け花、茶道、書道などの日本の伝統的な芸術の講座も開催されています。

明治神宮外苑で開催されるイベントもチェック

神宮外苑では、季節ごとにイベントが開催されています。

森のビアガーデン

5月から9月末に例年、「森のビアガーデン」が開かれています。外苑に広がる自然に囲まれた場所で、冷たいビールやバーベキューを楽しめる夏の風物詩です。

2023年は、4月18日（火）より9月24日（日）までOPEN！１ヶ月前から予約も出来ます。

公式サイト：こちらから

神宮外苑花火大会

8月中旬には、神宮外苑花火大会が開催されます。12,000発もの花火が東京の夜を彩り、夏を感じさせてくれる人気のイベントです。2022年は、8月20日に3年ぶりで開催されました。2023年も決まり次第公式サイトにアップされますのでチェックしてみてください。

2023年は8月12日（土）に開催されると発表されました。神宮の夜空に10,000発の花火が打ち上がります。

公式サイト：こちらから

神宮外苑いちょう祭り

秋が深まり、11月中旬～12月初旬になると、神宮外苑いちょう祭りが始まります。この時期には16:30から19:30頃までライトアップされ、黄金色のいちょうを見ながら、露店で振舞われるグルメを楽しんだり、散策をしたりすることができます。

2020年、2021年、2022年は新型コロナ感染防止対策により開催は中止でした。2023年の開催情報は、公式サイトをご確認ください。

公式サイト：こちらから

明治神宮外苑の再開発

2023年3月下旬から施設の解体工事が始まった明治神宮外苑再開発工事。古くなった神宮球場や秩父宮ラグビー場が場所をかえて建て替えられます。「気軽に訪れ楽しめるまちづくり」をコンセプトに、モール型の回廊で商業施設が入る高層ビルが建設されます。完成は13年後の2036年。新しい明治神宮外苑も人々が集う場所になることは間違いありません。

明治神宮外苑のアクセス・公式サイト

明治神宮外苑は施設により住所が違います。また今後再開発で営業時間等の変更があるかもしれませんので、お出かけの際はそれぞれの公式ホームページにてご確認ください。