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鵜戸神宮 約2100年の歴史をもつ本殿が洞窟の神社

「 鵜戸神宮 」の創祀は紀元前?約2100年の歴史をもつ古い神社

鵜戸神宮 (うどじんぐう)」は宮崎県日南市にある神社で、日向灘に面した海岸線に沿って建造されています。
創祀された年代は不明といわれていますが、社伝によると崇神天皇の時代(BC97年~BC30年)と言われて、社殿が創建されたのは推古天皇の時代(593年~628年)といわれています。

奈良時代後期の782年には光喜坊快久という僧が入り別当寺院(神社を管理するために置かれた寺のこと)が建立(桓武天皇より「鵜戸山大権現吾平山仁王護国寺」の称号を賜る)されたほか、平安時代には修験道の一大道場として「西の高野(高野山)」と呼ばれました。
中世から江戸時代にかけては日向国の守護・戦国大名および飫肥藩藩主となった日向伊東氏から崇敬され、修復されました。
そして、明治時代に入ると神仏分離によって別当寺院が廃され、「鵜戸神宮」と呼ばれるようになりました。

鵜戸神宮|Found Japan(ファウンドジャパン)

「 鵜戸神宮 」は神社の中では珍しい「下り宮」!岩窟内に社殿が鎮座

鵜戸神宮」の社殿は普通の神社とは違い洞窟(海食洞)内に鎮座しています。
なぜ、洞窟内に社殿があるのかというと、当神宮の主祭神である鸕鶿草葺不合尊(うがやふきあえずのみこと)が生まれた産屋があったためと言われています。
※鸕鶿草葺不合尊・・・日向三代(皇室の祖が日向にあった時代の神のこと)の3代目。父は山幸彦。母は豊玉姫。初代天皇・神武天皇の父。

また、普通の神社の本殿が階段を上った先にあるのに対して、当神宮の本殿は階段を下りた先にあります。これを「下り宮」と呼ばれていて、鵜戸神宮は一之宮貫前神社(群馬県)・草部吉見神社(熊本県)とならび「日本三大下り宮」に数えられています。
社殿は朱色の美しい八棟造りで、本殿・幣殿・拝殿が1体となっています。
現在の社殿は1711年に飫肥藩藩主・伊東祐実によって改築されたものを、1889年・1968年・1996年と何度が改修されたものとなっています。1995年には県の有形文化財に指定されています。

鵜戸神宮|Found Japan(ファウンドジャパン)

鵜戸神宮|Found Japan(ファウンドジャパン)

鵜戸神宮|Found Japan(ファウンドジャパン)

「 鵜戸神宮 」には運試しがある!運玉を投げて願いを叶えよう。

本殿の前には運試しできるところがあります。大小様々な岩礁の中に「霊石亀石(れいせきかめいし)」と呼ばれる石があり(豊玉姫を乗せた亀が石に姿を変えたものと伝えられている)、その石にあいている穴部分に「運玉」と呼ばれる玉を願いを込めながら投げます。

男性は左手、女性は右手で投げ、運玉が入れば願いが叶うといわれています。もともとは小銭が投げられていましたが、お金を拾いに行く人が多くなったことから、1954年には鵜戸小学校の発案で粘土を使った「運玉」が使われるようになったそうです。

鵜戸神宮|Found Japan(ファウンドジャパン)

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「 鵜戸神宮 」へのアクセス

〒887-0101 宮崎県日南市大字宮浦3232

  • 宮崎駅前バスセンターから宮城交通バス《日南・飫肥行き》に乗り「鵜戸神宮」で下車
  • JR油津駅から宮城交通バスに乗り「鵜戸神宮」で下車

オフィシャル
https://www.udojingu.com/

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